ヴィンテージは、物語が先に来やすい。誰が、いつ。ただし着る服として買うなら、肩と、生地と、直しの履歴だ。型が死んでいると、年式は、ただの数字になる。
サイズは、今の体に合わないことが多い。当時の体型、当時の着方。大きい、小さい、を、味と取り違えない。直せるかを、先に見る。
良い古着は、古い服ではない。今も、骨格が生きている服だ。
本物、復刻、ただの中古。言葉が混ざる。混ざることを、疑ってよい。タグ、縫い、生地の経年。店の人に、何がヴィンテージなのかを聞く。答えが具体なら、その店は地図になる。
一点が、今の服と混ざるかが、実務だ。全部を過去にすると、仮装に寄る。一本、骨格のいいジャケットを、今のパンツに乗せる。混ざったときの方が、大人に見えることが多い。
古着の教養は、発掘の自慢ではない。残っている型を、今の体で生かすことだ。ロマンは、着られる個体の上に載せる。
