服の話は、すぐ柄と、トレンド色になる。日常の大半は、ネイビー、グレー、白、ベージュが支える。無難、と馬鹿にされやすい。実際は、質と、サイズが、いちばん見える色だ。

ネイビーは、黒より柔らかい。夜にも、昼にも、渡りやすい。グレーは、温度がある。黄色みか、青みか。同じグレーでも、肌の見え方が変わる。

派手な色を足す前に、静かな色が、体の線を見せているかを見る。

差し色は、一つで足りることが多い。全部を主張させると、どれも主張しなくなる。会食なら、静かな色で、布と、フィットを見せる。休日なら、差し色を、靴か、ニットかに限る。

白は、手入れが、色の一部だ。黄ばみ、毛羽。安い白は、すぐ会話に出てしまう。白いシャツの清潔は、フォーマルの、いちばん安い高級だ。

色の教養は、配色理論の暗記ではない。自分の一週間を、何色で回すか。ネイビーとグレーは、その週の、床と壁だ。