ゴルフの会話は、すぐにスコアになる。何で回ったか。その数字の分母にあたるのが、パーだ。各ホールに、3、4、5と付いている。届くまでの標準的な打数、という物語である。
短いホールはパー3、ドライバーを使う長いホールはパー5が多い。パー4がそのあいだ。コース全体のパー、72前後がよくある。自分のスコアは、その合計との差で語られる。ボギーは一つ多い、バーディは一つ少ない。
パーは合格点ではない。設計者が置いた、標準の歩数だ。
カードを見るとき、数字の並びだけではなく、ホールの長さとハザードも見る。パー5でも、曲がっていれば楽ではない。パーは約束ではなく、設計者の提案だ。
初心者がパーを取りにいく必要はない。ダブルボギーで収める、という目標の方が、コースは楽しめる。パーという単語を知っていることと、パーを取ることは、別の技術だ。
テレビ中継でも、選手の下にアンダー、オーバーと出る。あれは、パーとの差だ。カードの読み方が分かると、他人のスコアが、急に物語になる。
