タワーマンションは、東京の景色そのものになった。高い、新しい、共用が豪華。買う理由は分かりやすい。ただし価格を作っているのは、階数だけではない。

眺望は、向きと、隣に何が建つかで大きく変わる。今の景色は、将来の景色の約束ではない。駅近と、再開発の物語も価格に入る。同じ棟でも、低層と高層で別の商品だ。

高層は、景色の商品である同時に、管理費の商品でもある。

管理費、修繕、民泊、賃貸の多さ。住む人と、投資の人が混ざるほど、理事会のテーマが変わる。豪華なラウンジは、維持する人がいて初めて豪華だ。高さのブランドを、運営の質が静かに支える。

供給も見る。同じ湾岸、同じ沿線に、似た塔が続くと、希少性は薄まる。逆に、土地が限られる都心の塔は、別の論理になる。タワマンと一括りにしない。立地の種類で、中身が分かれる。

住むなら、景色より先に、風と、ゴミ出しと、エレベーターの朝を想像する。投資なら、出口の厚さを見る。高さは魅力だ。魅力を、何が支えているかを言えると、塔の話は具体になる。